私の小説には、その割合に濃淡こそあれ、科学や研究者の世界が必ず登場する。
科学研究者といえども人間なので、いろんな間違いをおかす。人生にも悩む。だからこそ彼らの周辺にもドラマがあり、小説が成立する。
人間ドラマを中心に描く場合であろうと、科学の描写はおろそかにできない。物語がつまらないといわれることよりも、むしろ科学に関する記述が誤っているといわれることのほうが怖い。畢竟(ひっきょう)、プロットを練るのと同じぐらいの時間を、調べものや勉強に費やすことになる。
研究者時代の専門である地球惑星科学分野ならばまだ“土地勘”があるが、他分野のこととなると大変苦労する。学術論文を読み解くほどの知識はないし、一般向けの科学雑誌ではさらえるトピックも限られている。
つい頼りにしてしまうのは、やはりSNSの科学系コミュニティーだ。科学に造詣の深い目利きの投稿者たちが、センスを競い合うようにして世界中から面白い研究成果を拾い出し、発信してくれている。
問題は、その話の確からしさをどう判断するかだ。どんな研究者がどんな媒体に発表したものかということが、第一の基準になろうか。投稿者の信頼度も重要である。誰かが投稿した記事について別の専門家が「それは眉ツバ」と警告を発してくれることも少なくない。
今は当然、科学系SNSも新型コロナウイルス一色だ。医学や生命科学にとどまらず、他分野の研究者たち(物理学が目立つように思えるのだが、気のせいか)までもが雑多な言説を飛び交わし、ほとんどけんか腰の論争を随所で勃発させている。
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June 14, 2020 at 09:00AM
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【新・仕事の周辺】伊与原新(作家)科学の営みという戦場 - 産経ニュース
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