社長の感染が確認された日華化学本社。右が新社屋=福井市文京4で |
福井市で県内初の新型コロナウイルスの感染者が確認されてから一夜明けた十九日、同市の日華化学は、感染した男性が本社勤務の役員だと公表した。日華化学は本社の新社屋で働く社員約二百五十人に十九日から四月一日まで最長十四日間、在宅勤務するよう指示した。
本紙の取材では、感染した役員は江守康昌社長(58)。県などによると、入院しているが症状は安定しているという。
福井市保健所によると、濃厚接触者は十九日夕現在で、妻、飲食店で一緒に会食した会社関係者六人、店の従業員一人の計八人。社長の主な行動歴は六〜八日に東京に滞在し、往復は飛行機を利用。十六、十七日は出社し、十七日夜に社員らと飲食店の個室で会食した。受診のため県内四カ所の医療機関も訪れた。
濃厚接触者に対し、市は二週間の自宅待機を要請し、健康観察を続ける。今のところ症状は出ていない。社長がどこで感染したのかは分かっていない。
福井市文京四の日華化学本社では研究開発、営業、生産、事務などに約四百七十人が従事。このうち研究開発、営業、事務などの一部約二百五十人を在宅勤務とした。社長は生産現場との接触がなく、同社は「商品を介して感染することはない」としている。
県は新型コロナウイルスの診断や治療を行う専門外来の医療機関を、現在の六カ所から数日内に嶺北と嶺南で一カ所ずつ増やす。また、福井市保健所と六地域の県健康福祉センターで電話相談の受付時間を午後九時まで延長した。
(尾嶋隆宏、長谷川寛之、鈴木啓太)
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March 20, 2020 at 03:11AM
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県内初の感染男性は日華化学の社長 感染経緯は不明 - 中日新聞
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