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認知科学者が「職場ではできるだけ孤立していたほうがいい」と説く理由(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

「気の合う仲間がいない」は転職の理由になるだろうか。明治大学の石川幹人教授は、「『職場に仲間がいるべきだ』という考えは間違いだ。職場に仲間は必要ない。職場以外の場所で居場所があればいい」という――。 【この記事の画像を見る】  ※本稿は、石川幹人『その悩み「9割が勘違い」 科学的に不安は消せる』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。 ■「協力的」「利己的」という相反する仕組み  狩猟採集時代の協力集団では、「助け合わねばならない」という掟(おきて)があったにちがいありません。と言うのも、人間にはサルの時代までに身につけた利己的な行動をとる「心のモジュール」も残っているからです。それが強いと、獲物をひとり占めしようとしたり、助けられても助け返さないタダ乗りをしようとしたりします。そのような行動をとる個体は「掟違反」と見なし、集団から排除する仕組みもあったはずです。  この事実は、私たちの心の内をのぞいてみると納得できます。仲間の誰かがルール違反をしたらどんな気持ちがするでしょうか。きっと誰もが強い憤りを感じるでしょう。憤りから来る怒りをその裏切り者にぶつけて反省を促し、心を入れ替えて掟に従うようになれば、また仲間として迎え入れます。  このように私たちには、「裏切り者検知」「憤り」「許し」「仲間意識」など、一連の仕組みが備わっています。前述の公平感、恩義、義理人情のみならず、ルールを守る道徳観もこの時代に形成されました。狩猟採集時代は、助け合いを成立させるために、人間に多くの機能が一気に進化した特別な時代だったのです。

■人間は助け合うことで生き残ってきた  チンパンジーの階層集団では、食糧が減ってきたら下位の個体から割を食ってきました。一方、人類の協力集団では公平感が強く、食糧が減ってきたときに強い者だけが生き残るとはなりにくく、少ない食糧を分け合い、共倒れになる危険性が高まります。この点から人類の協力集団は危機に弱いと指摘できます。  実際のところ、現代に生きる私たちは皆、数十万年前にアフリカに生きていたある一つの集団の末裔であることが、遺伝情報の解析からわかっています。  ほかの集団は、十分な協力ができなかったり知恵が生み出せなかったりと、食糧難に対応できず、すべて滅びてしまったというわけです。私たちは、その唯一の祖先集団が培った貴重な「心のモジュール群」を備えて生まれてきているのです。  協力する心の働きは、よいことばかりではありません。現代社会に特有の悩みももたらします。 ■「気の合う仲間がいない」は転職の理由になるか  「職場に気の合う仲間がいない。転職したほうがいいのかな? 」。  職場での昼休み、休憩室に集まった社員は皆でお弁当を広げ、社内の噂話で盛り上がっている。でも、それに私はなじめない。話を合わせるのも面倒だし、そんな昼休みだからリフレッシュもできない。  一人で昼食をとるのは悲しいのかもしれませんが、利点もあります。職場の同僚にわずらわされない点や、社内の噂に惑わされない点です。人類が長年の遺伝から学んだホットハートから生じるネガティブな気持ちを整理してみましょう。それには理性的に判断するクールマインドを発揮して、あなたにとって「職場とはどのような意味を持つ場所か」をかえりみる必要があります。  そのためには、あなたの職場が協力集団なのかを判断することがまず必要です。

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August 13, 2020 at 09:16AM
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