「いい通夜でした」──幸福の科学の葬儀【どうして供養が大切なのか(2)】
2020.04.05
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、大人数が集まる通夜・葬儀を行う規模の縮小や自粛が広がっている。こんな時だからこそ、「葬儀や供養の意味」が問われているような気がしてならない。
本欄では、このたび肉親を亡くした記者が、「幸福の科学式の葬儀」の経験をもとに、その意味を考えてみる。
第2回目は「いい通夜でした」。
【どうして供養が大切なのか】
第1回目「どのような葬儀にしようか」
◆ ◆ ◆
幸福の科学葬では、いわゆる通夜にあたる「通夜式」と、告別式にあたる「帰天式」が行われる。
通夜式が始まる前、遺族である私は、入り口で参列者に挨拶をする。父が60代で亡くなったということもあり、皆一様に衝撃を受けている様子だった。
「気を落とさずにね」「何と言ったらいいか……言葉がありません」
そんな風に声をかけてくださる方も多かった。あの世を信じている私たち家族は、「父はあの世で新しい仕事があるのだろう」という感覚だったので、悲しみに打ちひしがれているわけでもなく、「最高の形で送り出したい」と思っていた。
母の知り合いの女性が、「お父さん、まだ60代だったの。気の毒にね……」と私に声をかけてくださった。私は、「天から授かった寿命があったのだと思う」と答えた。その方が「しっかり供養してあげてね」とおっしゃるので、私は力強く「はい」と答えた。
最近は、葬儀や供養が形式化して、内容が顧みられないことが増えている。幸いにも、地元ではあの世や魂の実在、神仏の加護を素朴に信じている人が多い。そのため、父の魂が永遠であることは、参列者の皆さんとも共有できる。このような、宗教的な環境で育ててもらえたことを、改めて父に感謝した。
葬儀はシンプルな方がいい?
最近は、時間の短縮のため通夜と葬儀を同日に行う「一日葬」も行われているらしい。
ただ、通夜は、亡くなった人に導きを与え、肉体を脱ぎ捨て、魂として目覚めることを促すための儀式である。きちんと肉体から離れるよう促すため、火葬の前日に行うことにも意味があるのだ。
父は生前、幸福の科学の教えを学んでいたので、死んだあとは魂になることは知っているはず。そうはいっても、いざ亡くなった後、本当にその状況が理解できているのかどうかは、目に見えないので分からない。
まして、生前に死後の世界があるなどと考えたことがない人の魂は、「死んだのに意識がある。しかし、周りの人に話しかけても反応がない。いったいこれはどういうことだろうか」などと戸惑うはずだ。そう思ったときに、導いてくれる人、引導を渡す人が必要になる。
私は、霊になった父が参列者の方々に「死んでも魂はある。霊界はある」ということを伝えたいのではないかと思っていた。この通夜式をきっかけに、それを実感してもらえれば、何よりうれしいことだろう。
幸福の科学の根本経典「正心法語」が葬儀で読み上げられる
今回の葬儀では、地元の幸福の科学の支部長に導師を務めてもらった。生前、父もお世話になっていた女性の支部長だ。
通夜式の冒頭で、幸福の科学の根本経典である「真理の言葉 正心法語」を会場の皆さんと読誦(どくじゅ)する。多くの方は初めて目にする経文ということもあり、最初は声が小さかったが、次第に大きくなり、最後は、会場が一体となって唱和した。
この経文には、幸福の科学の教えのエッセンスが込められている。この世界が仏の光でつくられていることから始まり、人間の本質が霊であること、肉体は魂の「乗り船」であること、他人を理解し、自分について反省することの大切さなど、「天国に還るための生き方」の指針が示されている。
この正心法語を、幸福の科学の信者は日々読誦している。大川隆法・幸福の科学総裁は著書『救世の法』で、正心法語を読誦する習慣があれば「地獄に堕ちることは、おそらくない」と説く。父も、出勤前に母と読誦するのが日課だった。
もしかして、あの時来ていたの?
その後、導師が経文を読誦する間、参列者は焼香の要領で、金砂供養を行っていく。あくまで私の感覚だが、父がそこに立って、一人一人に挨拶をしているかのように感じられた。
経文読誦の後、支部長が法話を行った。「今世の魂修行を終え、肉体という衣を脱ぎ捨て、いま、魂となって、あの世へと旅立たれようとしている」と、通夜式の意義を説明。亡くなった父が、「魂となってこの式場にいらっしゃる」と語った。参列者は真剣に耳を傾けた。
その後、私は父への手紙を読み上げた。
「お父さん、今まで本当にありがとう。お疲れ様でした」
手紙の中では、ある「不思議な体験」を取り上げた。
「お父さん、私の家に来ていたのですね。この話をした方がいいような気がしたので、皆さんの前でお話しします」
実は父が亡くなる前日、私は中国地方の実家から遠く離れた首都圏の自宅のリビングに「何か」がいて、それが動くのを見たのだ。
不思議なことに、そこに居合わせた別の家族も「何かいた?」と同時に気づいた。輪郭があるわけではないが、何かが存在していることが分かった。
「誰か亡くなったのかな?」
そんな話をしていた次の日に、父は亡くなった。その日の朝、私は体が重くて起き上がれなかった。体調不良とは明らかに違った。やっと昼に職場に出勤した時に、「昨日、家に幽霊のようなものが出まして……」と、上司や同僚に話していた──。
「そういえば、私も見たわ!」
通夜式が終わり、親戚と集まって話していた時のこと。遠方に住む伯母(父の姉)が話しかけてきた。
「そういえば私も見たわ。家の窓の外に、『誰か』いたのよ。でも、うちは2階だから人が通り過ぎるはずもないし。あなたの話を聞いて思い出した。うちにも来ていたのね!」
そして伯母は、父のなきがらに、「うちに来てたんだね」と、声をかけた。
大川総裁の経典『永遠の生命の世界』では、人間が亡くなる際、その数日前には、魂が体から抜けたり入ったりする、と説かれている。きっと、父の魂が体を抜け出して、遠くに住む私や伯母の自宅に現れていたのだろう。
式が終わると、多くの参列者が「いい通夜でした」と声をかけてくださった。
夜が更けた後も、遅れて駆け付けた弔問客を迎えた。
「お父さんには本当にお世話になりました。何度も叱られたんですが……本当によくして頂いて、感謝しております」
その時、父がその元部下の肩をたたいて、励ましているかのように感じた。(続く)
(晴)
【関連サイト】
幸福の科学グループ 来世幸福セレモニー
【関連書籍】
大川隆法著 幸福の科学出版
大川隆法著 幸福の科学出版
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2020年3月22日付本欄 「どのような葬儀にしようか」──幸福の科学の葬儀 【どうして供養が大切なのか(1)】
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2019年8月15日付本欄 あなたの供養は大丈夫? 意外と知らない供養の真実
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