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上智大学の研究課題が科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラムに採択:紀伊民報AGARA - 紀伊民報

土壌微生物の細胞性粘菌で農作物を守る新たな手法を企業と共同開発へ

2020年11月26日
上智大学

上智大学(東京都千代田区、学長:曄道佳明)が共同研究先企業と共に申請した研究課題が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の2020年度研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP*) 産学共同「本格型」に採択されました。「本格型」には194件の応募があり、本学を含む36件が採択されています。本学では、2020年12月1日より、本事業に着手します。

採択されたのは、理工学部物質生命理工学科の齊藤玉緒教授とパネフリ工業株式会社による「粘菌由来の植物寄生性線虫忌避剤を中核とした線虫忌避システムによる新しい土壌健全化技術の提案」です。この研究では、土壌微生物の細胞性粘菌が農作物に害を与えるネコブセンチュウおよびネグサレセンチュウに対する忌避物質を分泌していることに着目。この忌避物質を使って貴重な農作物を守る方法を共同で開発し、環境負荷の少ない防除方法を確立して土壌の健全化と持続可能な食料生産の実現を目指します。

齊藤教授はこの度の採択を受けて、「持続可能な農業と環境保全の実現に向けて、土の中の微生物の力を利用した新しい技術の開発を企業と共に目指します」とコメントしています。

(*)A-STEPは、大学・公的研究機関等で生まれた科学技術に関する研究成果を国⺠経済上重要な技術として実用化することで、研究成果の社会還元を目指す技術移転支援プログラムです。本学が採択された産学共同「本格型」では、大学等の技術シーズの可能性検証及び実用性検証のため、産学共同での本格的な研究開発を実施し、社会的・経済的なインパクトに繋がることが期待できるイノベーションの創出に向け、科学技術の知見に基づいた、中核となる技術の構築、或いは中核技術の構築に資する成果を得ることを目指します。

 
◆採択課題について

① 研究課題名 
粘菌由来の植物寄生性線虫忌避剤を中核とした線虫忌避システムによる新しい土壌健全化技術の提案

②研究概要
土壌微生物の細胞性粘菌は、農作物に害を与えるネコブセンチュウおよびネグサレセンチュウに対する忌避物質を分泌している。この忌避物質を使って貴重な農作物を守る方法を開発。環境負荷の少ない防除方法を確立して土壌の健全化と持続可能な食料生産の実現を目指す。

③研究責任者
上智大学理工学部物質生命理工学科 教授 齊藤 玉緒(さいとう たまお)

④企業責任者
パネフリ工業株式会社 環境科学研究所 所長 永松 ゆきこ氏

プレスリリース詳細へ https://kyodonewsprwire.jp/release/202011257670

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