函館税関が23日発表した2019年の北海道外国貿易概況(速報)は、輸出総額が3121億900万円と前年比21%減少した。JXTGエネルギーが室蘭市で生産を休止し化学製品輸出額が80%減るなど、工業製品や水産品が幅広く落ち込んだ。輸入総額は15%減の1兆2525億7100万円で、約9405億円の輸入超過だった。輸出入額とも減るのは3年ぶりで、地域経済への影響が懸念される。
北海道からは18年、韓国などへの化学製品が約693億円輸出されていたが、19年は約141億円へ急減した。主な内訳はキュメンやトルエンといった有機化合物が約55億円(84%減)、キシレンを主とする鉱物性タール・粗製薬品が約56億円(83%減)といずれも大きく減った。
これらを輸出していたJXTGエネルギー室蘭製造所が19年3月末で生産を休止したことが主因だ。現在は室蘭事業所に改称して、搬入した軽油や重油を北海道内へ送り出す拠点として存続しているものの、ナフサなど原料の輸入を含めて貿易縮小につながった。北海道の貿易額への影響は20年3月まで続く見通しだ。
他の品目を見ても、輸出は総じて低調だ。自動車部品は31%減の約305億円と、5年連続で落ち込んだ。自動車部品を含む機械類・輸送用機器が13%減の約1093億円、鉄鋼・紙など原料別製品が14%減の約653億円だった。内浦湾産ホタテの不漁が響いた海産物を含む食料品・動物が約681億円で14%減った。
各港湾・空港の貿易動向を示す函館税関支署別数値を見ると、室蘭は輸出が約631億円、輸入が約1131億円でともに50%減。道内最大の貿易港を所管する苫小牧は輸出が9%減の約1438億円、輸入が3%減の約7862億円となった。
民営化が進む新千歳空港内にある千歳税関支署は、輸出が2%減の約380億円、輸入が64%減の約348億円だった。
輸出先としては中国などアジア向けが約2248億円で、北海道の輸出総額の72%を占めた。
輸入で金額が大きかった品目は、石油・石炭・天然ガスなど鉱物性燃料の約5905億円(23%減)、食料品・動物の約2280億円(1%減)、機械・輸送用機器の約1428億円(23%減)などだった。一方で、北海道近海で不漁が続くイカのように輸入が増えた品目もある。
19年12月単月の輸出額は前年同月比12%減の269億400万円、輸入額は36%減の1157億6000万円だった。
「北海道の貿易は、日本全体に比べ、世界経済や国際情勢に左右される度合いは少ない」(函館税関)。とはいえ、北海道で輸出品生産や港湾・空港における輸入品取扱量が減ることは、地域経済にマイナスに働く。
(伊藤政光、向野崚)
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