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「いま最も危ない」3エリアはここだ! 地震科学探査機構が人工衛星の測位データから予測 - ITmedia

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 このところ不気味な地震が相次いでいる。2011年の東日本大震災以降、列島は“地震時代”に突入し、震災の最大余震、首都直下型、南海トラフなどいつどこで何がおきてもおかしくない……が地震学会での定説となった。会員制サイト「MEGA地震予測」を運営する地震科学探査機構(JESEA)では、地殻変動を独自に解析し、発生しうる揺れの兆候をキャッチ。その高い精度は地震学者をして「驚異の捕捉率」と言わしめるほど。そのJESEAが「いま最も危ない」と注目するエリアがここだ!(海野慎介)

photo あの日を忘れてはならない=2011年3月18日、岩手県宮古市

 突如襲ってくる大地震。19年1月には熊本県和水(なごみ)町で最大震度6弱、マグニチュード(M)5.1が発生。6月には山形県沖を震源とするM6.7の地震が起き、新潟県村上市で同6強を観測、山形、新潟両県などで40人超が負傷し、1200超の家屋に被害が出た。

 こうした地震の発生を事前に察知できさえすれば、被害を最小限に抑えられるのに……。誰しもそう思うことだろう。

 JESEAの会長で測量工学の世界的権威、村井俊治・東大名誉教授は先の大震災が発生する前、東北地方の土地で異常な隆起、沈降、左右にズレるなど奇妙な現象を捉えていたという。

 「これを基に予測を発信できていれば……。今でも悔しい思いです」と打ち明ける。

 この経験から13年に予測を開始。現在、3カ月以内に震度5以上の地震が起こる兆候をつかんだ場合、会員制サイトで、どのエリアが危険で、どの程度の期間、注意が必要かなど警戒情報を発信している。

 予測に用いるのは人工衛星の測位データで、「普段から地盤は隆起沈降し、東西南北に動いている。そのひずみが地震を引き起こすと考えています」と村井氏。

 地図中の暖色で示された地域は、地盤が隆起し、寒色の地域は沈降、矢印は東西南北に地盤がどの程度、変動しているかを表す。4週間で4ミリ以上の変化があった場合のみ記載し、矢印が長ければ長いほど大きく動いたことを示している=凡例参照。これらの現象を独自に解析し、地震発生前の不気味な兆候を捉えるわけだ。

 現在、警戒を要する地域は3エリアある。首都圏が含まれるだけにひと度、発生すれば、日本の政治、経済の中枢が機能不全に陥りかねない。

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ワースト1(要警戒) 東北エリア 茨城、福島、岩手で震度4〜5

 東北エリアは、先の震災の被害が大きかった太平洋側、日本海側ともに異変がみられる。

 「太平洋側は東日本大震災で大きく沈降した後、徐々に元に戻ろうと隆起している。これに対して、日本海側は沈降気味になっている。隆起する速度に注目すると、宮城県が最も速く、その速度の差が新しいひずみを生んでいる。隆起が途切れる茨城県、福島県、岩手県のあたりで震度4〜5クラスが起きる可能性がある」(村井氏)

 さらに「最近いやな現象が起きている」と村井氏。東京から南に約357キロ離れた伊豆諸島・青ケ島(東京都)の動きを分析した結果、先の震災が起きる前と似た現象があらわれているという。

 「東日本大震災の約2カ月前に青ケ島が、高さ変動で約76センチ動いたが、19年11月10日〜16日のデータを見ると、約81センチの動きがあった。異常さが一致している。伊豆諸島や小笠原諸島が宮城県沖と連動していると思わせる事例がいくつかあるだけに危険だ」(同)

ワースト2(要警戒) 関東エリア 伊豆・小笠原諸島、房総で変動、ひずみ

 関東エリアでは、その伊豆諸島や小笠原諸島、千葉県の房総半島に変動がみられる。

 「房総半島や伊豆諸島の一部が、水平ベクトルで北東方向を向き、(東京から南に約285キロの)八丈島は北西を向いている。ベクトルが逆の方向を向く境目には、ひずみがたまりやすい」(村井氏)

 震源が房総沖となると大津波を発生させる恐れがあるだけに注意が必要だ。

ワースト3(要警戒) 九州南部エリア 2〜3カ月で大きく変動

 「熊本、宮崎、鹿児島などを含む九州南部は、ここ2〜3カ月の間で大きく変動が起きたエリアだ。高さ変動では、宮崎県と鹿児島県の一部が沈降。水平方向の動きでは、宮崎県と鹿児島県南部、屋久島、種子島含む地域で非常に大きくなっている」(村井氏)

北信越、沖縄でも変動

 要警戒とはいかないまでも、北信越と沖縄も気掛かりという。

 「長野県から岐阜県にかけての境目あたりで高さ方向にも、水平方向にも大きい変動があり、無視できない。沖縄はユーラシアプレートに属し、南東方向に常に水平に動いている。一方、フィリピン海プレートに属し、(沖縄本島より)東側(約360キロ)にある大東諸島は、北西方向に動き、互いに押し合っていてバランスが拮抗している。だが、大東島の動きがなくなると、バランスが崩れるため注意した方がいい」(同)

 とにかく備えだけはしっかりしておきたい。

MEGA地震予測とは

 村井氏が立ち上げた地震科学探査機構(JESEA)が実施。地上約2万キロを周回するGNSS(衛星測位システム)のデータを利用。国土地理院が公表する全国約1300カ所の電子基準点で、どのような地殻変動が起きているかを観測し、地面が大きく沈むなどの異常変動を突き止めることで巨大地震の発生地域を予測する。

 2013年から18年にかけて震度5以上の地震に限ると、発生半年前までに前兆を捕捉できたケースは85.3%(JESEA調べ)。

 分析結果は「MEGA地震予測」(月額380円税込み)で公表中。閲覧はhttps://www.jesea.co.jpで。

 JESEAでは、発生可能性の時間的精度を上げるため、宇宙空間で測位衛星から発信された電波が受信局に到達する過程で地震の直前、異常に遅延する現象が起きることに着目、それを検知する地震予知システム(MES)を構築、20年内の実用化を目指している。

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