2019年11月27日(水)
スペイン科学技術財団
どんな微生物もすめない場所が地球上に存在することが確認されたと、スペイン科学技術財団がこのほど発表しました。スペインとフランスの研究グループがエチオピア北部のダロル地域にある池を調べた結果わかったもので、今回の研究結果は、太陽系外の惑星に水があったとしても生命の存在を保証するものではないことを示しているとしています。
ダロル地域は、アフリカ東部を東西に引き裂こうとする地球の運動によってつくられた大地溝帯北端のアファール凹地の一角にあり、標高が海面より130メートルも低い場所に位置しています。火山活動によって生まれたくぼ地には水がたまり池となっていますが、池の水は高温かつ高塩分で、強酸性です。
地球上のほかの場所では、ダロル地域の池の水のように過酷な環境のもとでも古細菌と呼ばれる微生物がすんでいることが確認されているところもあります。研究グループは、これらの池の水に古細菌など何らかの微生物がすんでいるかどうか調べるため、遺伝子の検出や化学分析、電子顕微鏡観察など、現在使うことができるさまざまな方法を試みました。しかし、ダロル地域の池の水に古細菌を含め何らかの微生物が存在する証拠は得られなかったといいます。
研究グループは「ほかの惑星に同様の環境があったとしても、地球と同じしくみの生命が存在することは期待できない」と説明します。研究結果は、科学誌『ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション』(10月28日付)に掲載されました。
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November 27, 2019 at 08:25AM
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